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80%以上の消費者は、ビールを飲む頻度が昨年と同様、あるいは昨年より増えたと回答しており、引き続き明るいビール市場展望が示されています。また、消費者の半数以上(51%)が、バーやレストランなどの飲食店でビールを選んでいます。
最も頻繁に飲まれているビールは、国産ビールが主流である一方で(73%が「毎回」または「ほとんど毎回」と回答)、ビールの消費頻度はあらゆる種類のビールに関して1年前と同じか、1年前よりも増えています。このようにビール需要が引き続き安定しながら成長していることから、ビールブランドと飲食店にとって、その需要のための堅調な見通しが示されています。
しかしながら、日本ではビールの選択肢が多様化しているにもかかわらず、日本のビール愛飲者は、お気に入りのブランドに対して強い忠誠心を持っているため、新参企業が市場シェアを得る上での難題となります。CGAのオンプレミスデータによると、国産ビールを選ぶ際に慣れ親しんだブランドを選ぶ消費者は、三分の一近く(31%)だったのに対し、クラフトビールでは10%、輸入ビールでは17%でした。
また日本のビール愛飲者は、目新しいものや面白いものよりも、よく知られたブランドを選ぶ傾向が高いことも示されています。特に国産ビールを飲む消費者の65%は著名ブランドを好むとしており、新参企業が市場シェアを獲得することの難しさが浮き彫りになっています。反対に、クラフトビールや輸入ビールを飲む人は、新しいブランドを試すことに意欲的です。特に他のアジア太平洋市場の国々と比較した場合に、国産ビールに対する根強い人気が明らかになりました。こうした要因が絡み合う状況では、イノベーションと市場拡大に向けて様々なチャンスが見込めます。
ブランドへの忠誠心の高い既存顧客を囲い込む為には、ビールブランドは伝統、品質、一貫性を強調した戦略的なマーケティング活動により、ブランドの価値を強化することで、顧客との感情的なつながりを深めることができます。一方、クラフトビールや輸入ビールを愛飲する層が増加していることから、彼等にアピールするための革新的な製品の導入やマーケティングキャンペーンを実施することで、人々の関心を引くチャンスが得られます。
概して、ブランド各社と飲食店は、従来の消費者のロイヤリティを維持することと、新しい消費者の好奇心にアピールすることの間で適切なバランスを取ることが、市場シェアの拡大、売上の促進、消費者の支持獲得につながります。
新規事業開発担当シニアマネージャーの形山 晃他朗(Kotaro Katayama, Senior Manager-New Business Development)は、次のように述べています。「最新のOPUS調査では、イノベーションのチャンスと共にブランドロイヤルティの重要性が浮き彫りになりました。市場で成功を勝ち得るには、このようなニュアンスを理解することが不可欠です。日本の消費者は伝統的なブランドを好みますが、クラフトビールや輸入ビールを愛飲する消費者は新しいビールに対する冒険心を持っていることから、ブランド各社や飲食店は、革新的なアイディアによりこの機会を活用することで、日本のオンプレミスにおけるビール消費の未来を形成し、究極的には成長を促進することができます。」
CGA by NIQのOPUSサービスは、あらゆる分野の日本のオンプレミス店舗と消費者との関係に関する比類ない分析情報を提供します。このソリューションは、飲料業界を詳細に理解するオンプレミスエキスパートにより監修されており、実用的なインサイトを得るための情報源として、世界中の大手飲料メーカーから信頼されています。ブランド各社はこのサービスを活用することにより、説得力の高いセールスストーリーを考案して、競争力を高めることが可能になります。さらに詳細な情報を得るための特注調査も承ります。
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